コギャル特集②:認知相違調整には2段階ある?:「正しさ」と「好ましさ」(メルマガバックナンバー)

★当社プログラム『コグニティブ・ギャップ・リストラクチャリング・メソッド(認知相違調整法)』※通称「コギャル法」
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先日コギャル法(認知相違調整法)に関するウェビナーの一回目が終了しました。
おかげさまでご反響もいただき改めてビジネスの現場では関係性の問題で悩まれている、そしてその問題を考えていくための視点や解決のアプローチを求めているのだとますます感じました。
さて、組織の中で起こる関係性の問題の背景に「認知相違」があるという点を繰り返しメッセージさせていただいていますが、この認知相違を扱うときに注意しなければならない問題があります。
それが表題の「正しさと好ましさ」問題です。
今日のテーマです。
認知=「無意識のモノの見方」のようなものです。
意見の相違や言い合い、対立が起こったときにその背景にあるお互いの認知の枠組みを紹介し合うことが絶対的に大切になります。これを知ることで相手のモノの見方が分かり、対立ステータスのときとは異なる働きかけが可能となるからです。
結果として「ああそうだったんだね、じゃあこっちのやり方でやっていった方が良いね」とある意味その文脈の中で「正しい」正解にたどり着くことができます。
しかしお互いの認知がわかったところで感情が邪魔をして対立が解消されないことがあります。
結論は見えたのになぜか対立が続いているわけです。それは認知が私たちの思考を生み出す前に、情動(原始的な快・不快、簡単に言うと好き嫌い)を経由するからです。
例えば知人が経営している会社での事例では、社長と専務が対立していました。
専務は生産性改革のためにシステム導入を提案していましたが、社長としてはその提案がいくら正しく妥当であっても、なんでもシステムに頼る最近の風潮に疑問を感じていました。
またこれまで何か新しいことをやるといってやらないこれまでの専務以下社員たちの体質にも疑いを「無意識」に持っていたのです。
そうなるともはや提案内容が問題ではありません。「好ましくない」という情動が思考を支配し、その提案を否定する「合理的」理由が生まれるからです。(デメリットのない提案はありませんので見つけようと思えばいくらでも合理的に反対理由は説明できてしまう。)
こうした「正しい」と「好ましい」が分かれていくことによって、関係性改善のための努力の実践はますますなされなくなります。
「好ましい」という感覚は感情的問題です。合理性を追求するビジネスで取り上げるべきではないという主張もあります。
なので「正しい」を追求しルール化し、「好ましい」が入り込む余地を排除する施策も取られます。(過剰な定量化、ルール化など)
しかしこれは悪手です。なぜなら組織の活力や創造性もポジティブな情動から生まれてくるものだからです。
こうした情動をポジティブ化させてエネルギーとして活かせるように関係性の問題を解決していく(認知相違を調整していく)姿勢が今後求められてくるのではないでしょうか。
そしてこれがコギャル法の大きなポイントでもあります。
※こうした点もウェビナーで詳しく解説していますのでご関心がありましたらお気軽にお申込みいただければと思います。
この「正しさと好ましさ」問題。皆さんの周りではどちらの要因で関係性が問題となっているでしょう?
ぜひ一度考えてみてください!※ご意見もお寄せいただければ幸いです。