問題を解決したい自分と邪魔するメンタルモデル

メンタルモデルを知ると問題解決が進む??
前回のブログにて「問題解決を効果的に進めるためのコツ」をお送り致しました。今回は、2つ目のコツとして記載した「意思決定に影響するメンタルモデルの矯正」について深掘りしていきます。
メンタルモデルって何?
そもそもメンタルモデルとは何か?メンタルモデルとは簡単に言うと、その人特有の「ものの見方、考え方」いわば、世の中や自分を見るレンズです。
有名な話であれば、自分の飲み物のコップが半分になった時に
- もう半分しかない
- まだ半分も残っている
といった様に、感じ方や考え方が分かれる話がありますが、これは個人のメンタルモデルの問題です。そして、このようなメンタルモデルはこれまでの経験や学習を通して作り上げられます。
メンタルモデルという見えない檻
では、何故これが問題解決に影響するのか?それは、メンタルモデルが評価の枠組みとなるからです。例えば自分は「創造的ではない」というメンタルモデルを持っていたとします。そうすると、当然創造的になることはできません。
また会社で問題解決にあたる場合、最初の「問題定義」、つまり「何が問題なのか?」という段階でこのメンタルモデルの影響が大きく出ます。新入社員がする問題定義、営業部長が行う問題定義、人事部が行う問題定義、社長が行う問題定義、当然それぞれの会社での経験、立場等から何を問題として捉えるか?は違ってきます。
更には例えば同じ営業部員同士でも、「今のままでいいのではないか?」「給与制度が問題だ!」「問題は我々のリーダーだ!」等々、おそらくそれぞれがまったく違う問題定義をしてくると思います。そしてさらに問題定義だけではなく、メンタルモデルは意思決定にも影響します。
意思決定の際に必要なのは当然「情報」ですが、メンタルモデルによって、集まる情報がまったく異なりますし、同じ情報でも解釈の仕方が異なります。皆様も「好きな事は知っている」が「興味のないことは知らない」ということはございませんか?
当たり前だ、と言われるかもしれませんが、それもメンタルモデルになります。だからこそ立場が上がれば上がるほど、色々な事に興味関心を持つ必要が出てくるのです。と言いますのは、興味関心が薄いと、それが入ってくる情報量の限界となり、それが思考の限界となり、最後には行動の限界となるからです。
メンタルモデルを矯正するために、実は『禅』が効果的
メンタルモデルの矯正が最も困難なのは、「自分は正しい。自分は間違っていない」と考えている人です。このタイプの人は、当然何か問題が発生した際には、その原因を周囲に求めます。リーダーとしてこのようなタイプはメンバーから人望を集めるのは難しくなります。
では肝心のこのメンタルモデルはどのようにすると変えられるのか?それはこれまでとは異なる体験をする、違う価値観をぶつけあう、これらの体験に加え、自分自身との対話、内観を行なうことによって変えることができるのです。そしてその内観という手法に於いては、日本の「禅」は有効な方法であると、世界的にも注目を浴びております。週末に一度「禅」の体験会にご参加されるのも一つかもしれません。